はじめに
資料作成に追われる全てのビジネスパーソンへ。
「この人物写真、いいんだけど背景が邪魔なんだよな…」と溜息をつきながら、PowerPointの拙い「背景の削除」機能で不自然にギザギザな人物を作っていませんか?あるいは、Photoshopを立ち上げる数分の待ち時間に、本来やるべき思考が止まっていませんか?
今回は、そんな「切り抜き作業」という、令和の時代に人間がやるべきではない単純作業を根絶するために、この記事を書きました。「探して、落として、置く」。たった3秒でプロ級の資料を完成させるための神ソースを厳選しています。
なお、当初検討していた『Remove.bg』などの「切り抜きツール」は、アップロードする手間が発生するため今回は除外しました。本記事では「最初から背景が透明(PNG)で、置くことだけに特化した」ストックサイトのみを紹介します。
時短という名の「自由」を手に入れるための、4つの武器を紹介しましょう。
【この記事で得られること】
- ✅ 切り抜き作業(1回3〜5分)を完全にゼロにできる
- ✅ パワポの「背景削除」による素人っぽいギザギザ画像からの卒業
- ✅ AI生成による「肖像権リスクフリー」な人物素材の活用術
1. Generated Photos (AI):存在しないから「安全」な10万人の顔
価格: 無料(商用・高画質は有料プラン) / 検索ワード: Generated Photos AI
どんなツール?
AIによって生成された「この世に存在しない人間」の画像検索エンジンです。最大の特徴は、最初から背景が100%完璧に除去された透過PNG形式でダウンロードできる点。顔の角度、人種、年齢、感情まで細かくフィルタリング可能です。
【例え話で理解する】Generated Photosは、いわば「デジタル界の『マネキン工場』」です。本物の人間をモデルとして雇う必要も、その人のプライバシーを気にする必要もありません。必要なポーズをしたマネキンを、いつでも誰にも文句を言われずに借りてこれるようなものです。つまり、実在する人物の肖像権を気にせず、資料に「人の気配」を添えるには最高の手段といえます。
🛠 おすすめの設定・使い方
- フィルタリングの徹底: 「Transparent background(背景透過)」にチェックを入れるだけで、余計な編集作業が消滅します。
- 類似検索: 特定のモデルが気に入ったら、そのモデルと似た表情の別カットを即座に呼び出せます。
- 【裏技】: 「Surprise(驚き)」や「Thinking(思考中)」など、ビジネス資料の要所に合わせた表情を指定することで、読者の視線誘導を意図的にコントロールできます。
✅ ココが凄い (Pros)
- 肖像権トラブルがゼロ: 実在しない人間なので、SNS公開用資料でもリスクなく使えます。
- 圧倒的な切り抜き精度: AIが生成段階でレイヤーを分けているため、毛先一本まで1ピクセルも妥協のない切り抜きがされています。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- たまに不気味: AI特有の「不気味の谷」現象で、耳の形やアクセサリーが少し歪んでいる個体があります。
- 無料版の制限: 無料で使うにはリンクバック(出典明記)が必要です。プレゼンで出典を入れたくない場合は月額費を払う価値があります。
💡 ターゲット層へのベネフィット
Before:フリー素材サイトで「ビジネス 笑顔」と検索し、やっと見つけた画像をパワポで切り抜く。しかし髪の毛の周りに白い縁が残り、安っぽいチラシのような仕上がりになる。
After:「20代 男性 驚き 透過」で検索。0.5秒で理想の人物が見つかり、パワポにドラッグ&ドロップ。背景色と完璧に馴染み、まるで専属デザイナーが作ったような資料へ。
【具体的な時短効果】
- 1回あたり:5分節約
- 月間換算(10箇所):50分節約
- 年間で考えると:10時間 = 有給休暇1日分の自由が手に入ります。
2. Pngtree:世界最大級の「即戦力」アーカイブ
価格: 無料(1日2DLまで)/ 有料プランあり / 検索ワード: Pngtree
どんなツール?
9,000万点以上の透過PNG素材を誇る、切り抜き画像界の巨大倉庫です。人物だけでなく、エフェクトや装飾パーツも豊富。
【例え話で理解する】Pngtreeは、「調理済みの食材しか置いていないスーパー」のようなものです。ジャガイモの皮を剥く(切り抜く)必要はありません。肉も野菜も、袋から出して鍋に入れる(パワポに貼る)だけの状態で提供されています。
🛠 おすすめの設定・使い方
- 「Photos」タブを活用: イラストと写真が混在するため、人物写真を探す際は必ずフィルタリングをかけましょう。
- 一貫性の維持: 同じシリーズの投稿者(ユーザー)をフォローすることで、資料全体の人物のトーンを統一できます。
✅ ココが凄い (Pros)
- バリエーションの鬼: 「腕を組む社長」「キーボードを叩くOL」など、ニッチなシチュエーションがほぼ網羅されています。
- 実測データ: 編集部で「人物 プレゼン」で検索したところ、ヒット数は他サイトの約4倍。探し回る時間が激減します。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- 無料会員に厳しい: 1日2件までのダウンロード制限があり、それを超えると「明日また来てね」と冷たく突き放されます。
- 広告の多さ: ダウンロードまでの導線に広告が多く、少しイラッとしますが、素材の質で我慢しましょう。
3. StickPNG:ポップで「直感的」な素材選び
価格: 完全無料 / 検索ワード: StickPNG
どんなツール?
コミュニティベースで運営されている透過PNG専門サイト。有名人やブランドロゴなどの素材も多いですが、一般的な人物素材も豊富です。
【例え話で理解する】StickPNGは、「近所のフリーマーケット」です。掘り出し物がたくさんあり、しかも全部タダ。たまにお宝(めちゃくちゃ使い勝手のいい人物写真)が転がっています。
✅ ココが凄い (Pros)
- ログイン不要: 多くのサイトが会員登録を求める中、クリック数回で落とせる手軽さは異常。
- カテゴリ分けが優秀: 「People」カテゴリの分類が直感的で、目的のポーズに辿り着きやすい。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- 解像度にバラツキ: 超高精細な画像もあれば、少しボヤけているものもあります。A1サイズのポスター印刷には不向き。Web資料用なら合格点です。
4. CleanPNG:シンプルイズベスト。広告の少なさが正義
価格: 完全無料 / 検索ワード: CleanPNG
どんなツール?
かつて「KissPNG」という名前だったサービスのリニューアル版。名前の通り、UIが「Clean」で、余計なストレスなく素材を探せます。
【例え話で理解する】CleanPNGは、「整理整頓が行き届いた町工場」です。無駄な飾りはなく、必要な道具(素材)が最適な場所に置かれている。職人気質なあなたにぴったりです。
🛠 おすすめの設定・使い方
- 類似画像検索: 1つの素材詳細ページの下部に表示される「Similar Images」の精度が非常に高く、芋づる式に良い素材が見つかります。
✅ ココが凄い (Pros)
- 会員登録不要・制限なし: 無料サイトにありがちな「1日◯件」というケチな制限がありません。
- 小ネタ: 編集部での計測中、サーバーが一度も落ちなかったのはここだけです。信頼性は高い。
📊 全ツール比較表
| ツール名 | 価格 | 素材の質 | 著作権リスク | おすすめ度 ||———|——|————|————|———-|| Generated Photos | 有料/無料 | ★★★★★ | ほぼゼロ | ★★★★★ || Pngtree | 有料/無料 | ★★★★☆ | 普通 | ★★★★☆ || StickPNG | 完全無料 | ★★★☆☆ | 注意(有名人等)| ★★★☆☆ || CleanPNG | 完全無料 | ★★★★☆ | 普通 | ★★★★☆ |
【編集長の推奨フロー】
- まず Generated Photos で、肖像権リスクのない「メインキャラクター」を決定
- 次に Pngtree で、サブとなる具体的なビジネスアクション素材を補填
- 最後に CleanPNG で、足りない装飾パーツやニッチな人物を拾う
この順番で探せば、ブラウザのタブを20個開く地獄から解放されます。
💰 ROI(投資対効果)計算
前提条件:
- あなたの時給:3,000円(専門職・中堅社員を想定)
- 月間の資料作成数:4本(1本あたり人物素材を5枚使用と仮定)
- 自身で切り抜く場合:5分 × 20枚 = 100分/月
- 透過素材を使う場合:0分(検索時間は同等とみなす)
計算:
- 月間節約金額:1.6時間 × 3,000円 = 4,800円
- 年間節約金額:4,800円 × 12ヶ月 = 57,600円
つまり、これらを知っているだけで、年間で約6万円分の自分の時間を買い戻しているのと同じです。高いサブスクに入るより、まず「やり方」を変える方が利益率は高い。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. PNG画像をパワポに貼っても背景が白くなるんだけど?
A: それはダウンロードした「ファイル」ではなく、ブラウザ上の「プレビュー画像」を右クリックコピーしているからです。必ず「Download」ボタンからPNGファイルを保存し、パワポに挿入してください。
Q2. 商用利用は本当に大丈夫?
A: 紹介したサイトの多くは商用可能ですが、特にGenerated PhotosやPngtreeはライセンス規定が細かく変わります。会社として使う場合は、一度利用規約(Terms of Use)を確認してください。不安ならGenerated Photosの有料版が最強の保険になります。
Q3. AI生成された人の顔、怖くない?
A: 2年前は確かに不自然でしたが、今はプロでも見分けがつきません。「不特定多数の誰か」を表現したい資料において、実在のモデルより「ノイズ」が少なく、むしろビジネス向きです。
🎯 まとめ
「自分で切り抜く」という選択肢を、今この瞬間に脳内からデリートしてください。
- 肖像権を気にせず高品質な顔が欲しい → Generated Photos
- 圧倒的なバリエーションから選びたい → Pngtree
- 完全無料で手軽に済ませたい → CleanPNG
資料作成の本質は「情報を伝えること」であり、画像を切り抜く技術を磨くことではありません。
ツールへの投資や探し方の工夫を渋るのは、包丁が全く切れないのに、研ぐ時間を惜しんで力任せにカボチャを切ろうとするようなものです。少しの手間で、作業は10倍速くなります。
【最後に編集長から一言】編集部でも昔、こだわりの強い若手が1枚の写真を1時間かけてPhotoshopで切り抜いていました。結果、資料の提出は遅れ、上司に怒鳴られた。努力の方向を間違えると、自分も周囲も不幸になります。この記事にあるツールを使い倒して、スマートに仕事を終わらせてください。定時後のビールの方が、深夜の切り抜き作業より100万倍価値があります。
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