「定規一本で、他人の家を勝手に仕切る。」そんなサイコパスなゲームが、かつて実話として行われ、今のガソリン代まで狂わせているとしたら?
## サイクス・ピコ協定の表向きの理由と、教科書が教えない「三枚舌」の違和感
想像してみてください。あなたは今、友達2人と「放課後にどの店で遊ぶか」という大事な相談をしています。「次はあのお店に行こうね!」と約束したはずなのに、実はその友達2人は、あなたがトイレに行っている間に、あなたの財布の中身をどう分けるか、裏でメモを回していた……。
これ、現代なら即絶交レベルのクズ行動ですよね?でも、100年前の世界で、国家レベルでこれを行ったのがイギリスとフランスです。
1916年、第一次世界大戦の真っ最中。当時の中東は「オスマン帝国」という巨大な国が支配していました。イギリスたちはこの帝国を倒したかった。そこで、教科書にはこう書かれています。
「オスマン帝国の支配下にあったアラブ人たちに、『君たちが協力してくれたら、戦争が終わった後に独立させてあげるよ!』と約束した(フサイン・マクマホン協定)」
「えっ、イギリスさんいい人じゃん!自由のために戦うアラブ人を応援するなんて!」
……と、ピュアな学生なら思うかもしれません。しかし、現実はスマホの「利用規約」くらい複雑で、裏がありました。イギリスはアラブ人に「独立させるよ」と言いながら、裏ではフランスとロシアを呼び出し、暗い部屋でコソコソと「勝った後の土地の切り分けパーティー」の計画を立てていたのです。
これが、歴史上もっとも「性格が悪い」と言われる秘密文書、サイクス・ピコ協定の正体です。
## イギリス・フランスはいかにしてサイクス・ピコ協定で莫大な富を得たのか?
この事件で、もっとも得をした「勝ち組(受益者)」は、イギリスとフランスです。彼らが何を手に入れたのか? それは「中東という名の巨大な油田と、都合のいい土地」です。
これを現代の状況に例えるなら、「クラスの人気者が、休み時間の間に勝手に『この机から右は俺のスマホ充電スペース、左はフランス君のゲームセンターな!』と、他人の席を勝手に区切って独占し始めた」ようなものです。
「石油」という名の神アイテムを独り占め
当時の世界は、石炭から「石油」へとエネルギーの主役がシフトしていました。石油、つまりブラックゴールドです。イギリスはこの時、自国の戦艦を動かすためのガソリンが喉から手が出るほど欲しかった。サイクス・ピコ協定によって、中東の地図に「えいや!」と定規で直線を引くことで、石油が出るエリアを自分たちの管理下に置くことに成功したのです。
受益者の脳内を再現してみると…
イギリス代表(マーク・サイクス):「おーいフランスくん、この辺からイラクにかけてはウチがもらうわ。石油ほしいし。」フランス代表(ジョルジュ・ピコ):「OK、じゃあ俺はシリアとレバノンの方をもらうわ。あ、ここにあるキリスト教徒のコミュニティも管理しとくね。」二人:「(ニヤリ)……あ、これアラブ人には内緒な? 彼らには『自由になれる』って言って戦わせてるからw」
この「三枚舌外交」によって、彼らは一滴の血も追加で流すことなく(裏工作だけで)、将来の莫大な利権を予約したのです。
## サイクス・ピコ協定によるシステム変更:【無理ゲー】へのルール激変
この協定がヤバいのは、単に「嘘をついた」ことではありません。「現地の事情を完全に無視して、定規で直線を引いたこと」です。これが現代まで続くバグの元凶となりました。
Before:ゆるやかな境界線
それまでの中東は、同じ宗教や同じ民族、同じ文化圏ごとに、なんとなく、ゆるやかに共存していました。山があったり川があったり、「ここまではウチの村かな」という自然な区切りがあったんです。
After:システムアップデート「強制・直線国境」
サイクスとピコは、地図に定規を当てて、バサッと線を引きました。これがどういう悲劇を生むか?
例えば、「月曜日から突然、学校のクラスが『出席番号の偶数と奇数』で真っ二つに分けられた」と想像してください。その線のせいで、仲良しグループは引き裂かれ、逆に「歴史的にめちゃくちゃ仲が悪い相手」と同じ狭い教室に閉じ込められて、「今日からお前ら同じ家族な!」と強制されたら……?
当然、ケンカが起きますよね。
- 民族の分断: 世界最大の「国を持たない民族」と呼ばれるクルド人は、この直線のせいでイラク、トルコ、シリア、イランにバラバラに分割されてしまいました。
- 敵同士の同居: 仲の悪い宗派が同じ国の中に無理やり押し込められ、権力の奪い合いが始まりました。
これが、今もニュースで流れるシリア内戦やイラクの混乱、そしてIS(イスラム国)が「サイクス・ピコ協定をぶち壊せ!」と叫んで暴れた最大の理由なんです。
## サイクス・ピコ協定から学ぶ現代の教訓:中東の住民(被害者)にならないために
この事件における「最大の被害者」は、言わずもがな中東に住んでいた人たちです。彼らは自分の土地の運命を、自分たちのいない場所で、たった数人の「おじさんたち」に決められてしまった。
「100年前の遠い国の話でしょ?」と思うかもしれません。でも、この構造は今の私たちの生活にも形を変えて存在しています。
1. 「利用規約」の裏を読め
イギリスがアラブ人に出した条件は、スマホアプリの「利用規約」に似ています。「同意します」をクリックしてサービス(独立)を享受しようとしたら、実はデータ(利権)を全部抜かれていた……。「うまい話には必ず裏がある」。権力者は常に、私たちが気づかない場所に「サイクス・ピコ的な直線」を引こうとしています。
2. 「対立」は誰が得をするか考えろ
中東で今も続く争いは、もともとその土地の人たちが悪かったわけではありません。外から来た人が「無理な線」を引いて、仲が悪いグループを同じ箱に入れたから起きたのです。今のSNSでも「〇〇 VS △△」のような対立が毎日起きていますよね。その炎上で得をしている「影の受益者」は誰か? それを考える癖をつけるだけで、あなたは情報のカモにされなくなります。
3. 歴史は「財布」に直結している
なぜガソリン代が高いのか? なぜ電気代が上がるのか?その答えの糸を辿っていくと、必ず1916年に引かれたあの「直線」にたどり着きます。歴史を知ることは、自分の財布を守ること。
明日からニュースで「中東情勢」という言葉を聞いたら、こう思い出してください。「ああ、あのおじさんたちが勝手に定規で引いた線のせいで、まだみんな困ってるんだな」と。
そう見えるようになった瞬間、あなたの世界の見え方は、前よりもずっと、「真実」に近づいているはずです。
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