クリプトAG事件:世界120カ国の秘密がCIAに丸見えだった「暗号機詐欺」の真実

「スイス製だから安全」は、史上最大の罠だった。あなたが送ったLINEの中身、もし運営が裏で「敵」に全部売っていたら?


クリプトAG事件の表向きの理由と、教科書が教えない違和感

想像してみてください。あなたは、絶対に誰にも見られたくない「秘密のメッセージ」を送ろうとしています。

「無料のアプリは怖いから、世界一信頼できる『スイス製』の高級な暗号専用機を買おう。これならアメリカもロシアもハッキングできないはずだ!」

そう信じて、大金(数千万円!)を払って導入した機械。しかし、その機械を作っている会社の「本当のオーナー」が、実はアメリカのCIA(中央情報局)だったら……?

これが、1970年から約50年間にわたって、世界中で本当に行われていた「クリプトAG事件」、別名「オペレーション・ルビコン」の正体です。

表向きの理由は、「世界中の国々に、高度な暗号技術を提供して安全な通信をサポートする」というもの。スイスという中立国のブランドを最大限に利用し、「うちはどこにも加担しませんよ、平和が一番です」という顔をして、世界120カ国以上に暗号機を売りまくりました。

しかし、その中身には、CIAだけが中身をスラスラ読める「秘密の勝手口(バックドア)」が最初から仕込まれていたのです。


CIAはいかにしてクリプトAG事件で莫大な富と情報を得たのか?

この事件の最大の受益者は、間違いなくアメリカのCIAと、当時の西ドイツの諜報機関であるBNDです。

彼らが手に入れたのは、単なるお金ではありません。「世界中の全プレイヤーの手札が透けて見える特権」です。

最強の例え話:カジノのオーナーが「イカサマ・トランプ」を売る仕組み

これを今の私たちがわかる身近な例に例えると、こんな感じです。

あなたは世界中のVIPが集まるカジノのオーナーです。 そこであなたは、各国のギャンブラーたちに、おしゃれな「絶対に中身が透けないカードプロテクター」を売り歩きます。 「これはスイスの職人が作った最高級品です。これを使えば、隣の人に手札を覗かれる心配はありませんよ」と。

みんな安心してそのプロテクターを使いますが、実はそのプロテクターの中に、超小型カメラが仕込まれていました。 カメラの映像は、あなたのスマホにリアルタイムで届いています。

あなたは、誰がブラフをかけているのか、誰が最強の役を持っているのか、全部知っています。そう、あなたは負けるはずがないんです。

CIAが行ったのは、まさにこれでした。イラン、エジプト、アルゼンチン、サウジアラビア……。これらの国々が「秘密の作戦」を相談している通信は、暗号化した瞬間にCIAの元へ「翻訳済み」で届いていました。

CIA担当者の心の声:「おいおい、あいつらマジで暗号機を買ってくれたよ。『スイス製』って言っただけで、疑いもせずに数億円振り込んできやがった。しかも、秘密の情報をわざわざ俺たちのためのバックドアを通して送ってくれるんだから、これ以上のカモはいねえな(笑)」

彼らが獲得した「受益」は、外交上の優位性だけではありません。イラン大使館人質事件、フォークランド紛争、パナマ侵攻……歴史的な大事件の裏側で、アメリカは常に「相手の次の手」を知った状態でチェスを指していたのです。


クリプトAG事件によるシステム変更:信頼の崩壊と「バックドア常識化」の裏側

この事件は、単なるスパイ映画のような話ではありません。私たちが今生きている現代社会の「OS(基本ルール)」を根本から書き換えてしまいました。

[Before] 専門メーカーへの信頼

昔は、「中立国の、名の知れたメーカーが作った道具」なら安心して使えるという暗号技術への原始的な信頼がありました。

[After] 誰も信じられない「ゼロトラスト」の時代へ

クリプトAGの真実がバレたことで、世界は「どんなに優良そうな企業でも、裏に国家がいるかもしれない」という疑心暗鬼の時代に突入しました。

現在の私たちの生活で言えば、これは「スマホのアプリやOS」の問題に直結しています。

  • 5G通信機器の排除問題: アメリカが「中国のファーウェイ製品を使うな!」と言っているのは、「かつて自分たちがクリプトAGでやったことを、今度は中国がやるはずだ」と知っているからです。
  • SNSの裏側: あなたが使っている無料のチャットアプリ。「暗号化されているから安心」と書いてあっても、その開発会社がどこかの政府と繋がっていたら?

この事件をきっかけに、世界は「技術的な仕組み」よりも「誰がその技術を管理しているか(地政学)」を重視するルールにアップデートされたのです。「便利」というラベルの裏には、必ず「誰かの利益」が設計されている――これが現代のシステムです。


クリプトAG事件から学ぶ現代の教訓:最大の被害者にならないために

この事件における最大の被害者は、言うまでもなく「スイスを信じて高い金を払った顧客国」ですが、もっと広い意味では「プライバシーが守られていると信じていた地球上のすべての人々」です。

あなたのスマホ代、毎月のサブスク料、そして日々入力するプライベートな検索ログ。これらはすべて「データ」として蓄積されています。

今日の授業のまとめ:私たちが意識すべき3つのポイント

  1. 「中立」というブランドを疑え「スイス製だから安全」「銀行だから安心」といったブランドイメージは、時に最大の武器(罠)として利用されます。今の時代なら、「オープンソース(中身が公開されている)」かどうかを確認する姿勢が必要です。
  2. ビジネスモデルの裏を見ろ「なぜこの会社は、こんなに高度な技術をわざわざ提供してくれるのか?」を考えてください。クリプトAGは、暗号機を売る利益よりも、そこから得られる「情報」に本当の価値を置いていました。
  3. 無知は「カモ」への招待状被害に遭った国々は、自国の技術力がなかったために、他国の技術に依存するしかありませんでした。今の私たちに置き換えれば、ITリテラシーがないまま便利なツールを使い続けることは、CIAに自分の日記を見せているのと同じかもしれません。

明日からニュースを見るときは、そのIT企業やアプリの後ろに「どんな国や権力の影が見えるか?」という眼鏡をかけてみてください。

表のニュースが「技術革命!」と報じているとき、裏側では「ルビコン作戦2.0」が始まっているかもしれないのです。

「真実を知ることは、守ること。」特別講師の授業は、今日はここまで。次回は、私たちが普段使っている「お金」の正体について深掘りしていくよ。楽しみに!

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