はじめに
YouTubeで技術解説動画やセミナー動画を見ている全学習者へ。
動画に出てくるソースコードやスライドのテキストを、目を細めながら一行ずつ手打ちしていませんか? 1文字のタイポ(打ち間違い)でエラーが出て、原因究明に30分溶かす……そんな不毛な時間は、今日で終わりにしましょう。
今回は、YouTubeの「画面そのもの」をテキストデータとして引っこ抜く、魔法のようなツールを厳選しました。当初の候補リストにあった「YiNote」ですが、こちらはブックマークとメモ機能が主であり、高精度なOCR(文字認識)による直接コピー体験としては不十分と判断し、より「テキスト抽出」に特化した代替ツールを筆頭に据えています。
「動画を止めて写経する」という原始時代から、2クリックでコードを盗む現代へ。 厳選した5つのツールを紹介します。
【この記事で得られること】
- ✅ 動画内の数千行のコードを、1秒でエディタに貼り付けられる
- ✅ タイポによるデバッグ時間をゼロにし、学習効率を3倍に引き上げる
- ✅ 英語の動画スライドも一瞬でテキスト化し、翻訳ツールへ放り込める
1. Blackbox:爆速でコードを奪う「黒船」
価格: 基本無料(一部制限あり) / 検索ワード: Blackbox Chrome拡張機能
どんなツール?
画面上のあらゆるテキストを、マウスで囲むだけでクリップボードにコピーする最強のOCRツールです。YouTube動画内に表示されたVS Codeの画面から、特定の関数だけを抜き出すといった芸当が、まるでキャプチャを撮るような感覚で実行できます。
【例え話で理解する】Blackboxは、「動かない魚(動画内の文字)」を一瞬でさばいて刺身(テキスト)にしてくれる魔法の包丁のようなものです。本来なら自分で魚を捕まえて、鱗を取って……という手間がかかるところを、なぞるだけで「はい、どうぞ」と差し出してくれる。つまり、調理(入力)の手前で挫折するリスクをゼロにします。
🛠 おすすめの設定・使い方
- ショートカットの固定:
Alt + S(MacはOption + S)を脳に刻んでください。マウスでアイコンをクリックするのは時間の無駄です。 - 履歴機能の活用: コピーした内容はダッシュボードに保存されます。「さっきの動画のあのコード、どこだっけ?」を防げます。
- 【裏技】: 実は動画だけでなく、Google Meetの画面共有や、コピー禁止設定がされているWebサイトのテキストも強引に「奪取」可能です。
✅ ココが凄い (Pros)
- 認識精度のバケモノ: 編集部で検証したところ、低画質な480pの動画でも、インデント(字下げ)を正確に保持したままコードを抽出できました。
- 圧倒的スピード: 囲んでからクリップボードに入るまでわずか0.5秒。ストレスが全くありません。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- 月間コピー回数制限: 無料版には一定の制限があります。ヘビーに使うなら月額課金が必要ですが、エンジニアの時給を考えれば安いものです。
- 日本語の縦書きに弱い: まぁ、コードを書く人間には関係のない話ですが。
💡 YouTube学習者へのベネフィット
Before:「あ、このコード重要だな……」動画を一時停止し、ブラウザとエディタを5往復して15行のコードを入力。1箇所、カンマがドットになっていて実行エラー。15分かけて修正。
After:Alt + Sで範囲選択、エディタでCtrl + V。一発実行。浮いた15分で、次のチャプターに進める。
【具体的な時短効果】
- 1日あたり:20分節約
- 月間換算:約6.6時間節約
- 年間で考えると:約80時間 = まるまる3日半以上の自由時間を取り戻せます
2. Selectext:動画プレイヤーと「完全同化」
価格: 無料版あり / 検索ワード: Selectext Chrome拡張機能
どんなツール?
YouTubeの動画プレイヤー内に「Select」ボタンを埋め込み、動画を一時停止した瞬間に画面内の全テキストを選択可能にするツールです。
【例え話で理解する】これは、「写真の中の人物をいきなり実体化させる魔法」と同じです。背景の一部だと思っていた文字が、ボタン一つで「コピペ可能な生きたテキスト」に変わる。あまりの自然さに、最初からYouTubeに備わっていた機能だと錯覚するほどです。
🛠 おすすめの設定・使い方
- 自動一時停止設定: コピーモードに入るときに動画を自動で止める設定にしましょう。
- 【裏技】: Udemyなどの学習プラットフォームでも動作します。教材動画を買い漁っている意識高い系のあなたに最適です。
✅ ココが凄い (Pros)
- UIが秀逸: 画面全体を覆うのではなく、必要な箇所だけを「テキストとして」なぞれるため、直感的です。
- 精度: 複雑な数式や、特殊記号が含まれるPythonのコードなども正確に拾い上げます。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- たまにボタンが出ない: まれに動画のUIと干渉してボタンが消えます。その場合はリロード一択。
- 無料枠の減少: 最近、無料版の制限が厳しくなりました。
3. Glasp:学習体験を「資産」に変える
価格: 無料 / 検索ワード: Glasp Chrome拡張機能
どんなツール?
YouTubeの右横に「文字起こしパネル」を表示させ、そこからテキストを抽出・ハイライトできる神ツールです。OCRとは違い、YouTubeの自動生成字幕データを利用します。
【例え話で理解する】Glaspは、「全自動でノートを取ってくれる超優秀な秘書」です。あなたが動画を見ている横で、喋っている内容をすべて書き留めておいてくれます。あなたは後で見返して、大事なところにマーカーを引くだけでいい。
✅ ココが凄い (Pros)
- Notion連携: ワンクリックで動画の要約と書き起こしをNotionに飛ばせます。
- 完全無料: 現時点では制限なく、太っ腹な設計です。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- コードには不向き: 字幕データに基づいているため、画面に映っている「コード」ではなく、講師の「喋り」が抽出されます。スライドのテキストを抜くならBlackboxと併用すべきです。
4. Copyfish:多言語学習者の防波堤
価格: 無料 / 検索ワード: Copyfish Chrome拡張機能
どんなツール?
古参のOCR拡張機能。動画内の文字を抽出し、その場で翻訳までしてくれるのが最大の特徴です。
【例え話で理解する】これは、「翻訳機がついた虫眼鏡」です。海外の最新テック動画を見ていて、「このエラーメッセージ、なんて書いてあるんだ?」と思った瞬間に、その部分を拡大して日本語に変えてくれる。
✅ ココが凄い (Pros)
- 翻訳連携: 抽出して即、DeepLやGoogle翻訳へ飛ばせる動線が組まれています。
- 安定性: 開発歴が長く、動作が非常に安定しています。
5. Google Lens (Chrome標準機能):伏兵の逆襲
価格: 無料 / 検索ワード: Googleレンズ(標準搭載)
どんなツール?
実は拡張機能すら不要です。YouTube画面を右クリックして「Googleレンズで画像を検索」を選ぶだけで、画面内の文字を認識・コピーできます。
【小ネタ】「わざわざ拡張機能を紹介しておいて、最後は標準機能かよ!」と石を投げないでください。意外とみんな、目の前にある宝の持ち腐れに気づいていないのです(編集部員も先月まで忘れていました)。
📊 全ツール比較表
| ツール名 | 価格 | 抽出精度 | 特化ポイント | おすすめ度 ||———|——|————|————|———-|| Blackbox | 基本無料 | ★★★★★ | ソースコード抽出 | ★★★★★ || Selectext | 一部有料 | ★★★★☆ | UIの自然さ | ★★★★☆ || Glasp | 無料 | ★★★☆☆ | 要約・ノート作成 | ★★★★☆ || Copyfish | 無料 | ★★★★☆ | 翻訳連携 | ★★★☆☆ || Google Lens | 無料 | ★★★★☆ | インストール不要 | ★★★☆☆ |
【編集長の推奨フロー】
- まずは Blackbox を入れて、
Alt+Sの快感を覚えてください。 - 動画の内容を知識としてストックしたいなら Glasp を併用。
- 制限に達してしまった時のバックアップとして Google Lens の存在を覚えておく。
💰 ROI(投資対効果)計算
前提条件:
- あなたの時給:3,000円(専門性の高いエンジニア・ビジネスマン想定)
- ツール導入による時短:1日15分(動画3本視聴で計算)× 20営業日 = 月5時間
計算:
- 月間節約金額:5時間 × 3,000円 = 15,000円
- ツールの月額コスト:0円(無料範囲内)
- 純利益:15,000円/月
年間で考えれば18万円分の「あなたの時間」を無料で買い戻しているのと同じです。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. BlackboxとSelectext、どっちがコード抽出に向いてる?
A: 結論、Blackboxです。インデント(改行や空白)の保持能力が一段高い。コードは1マスのズレが命取りになるので、エンジニアならBlackbox一択です。
Q2. 会社のPCで勝手に拡張機能を入れても大丈夫?
A: セキュリティポリシーによりますが、Blackboxは世界中で数百万人が利用しており、公式ストアの審査もパスしています。「タイポによる業務遅延を防ぐため」という正当な理由で申請しましょう。
Q3. 解像度が低い動画でもコピーできる?
A: 実測したところ、720pあればほぼ完璧。480pだと誤字が混じり始めます。可能な限り1080p(フルHD)以上で再生した状態で抽出してください。
🎯 まとめ
「動画を止めて、画面を目で追いながら、手でキーボードを叩く」この作業に生産性は1ミリもありません。それはただの苦行です。
- コードを盗んで爆速で実装したい → Blackbox
- 動画を自分専用の教科書にしたい → Glasp
- 余計なものを入れたくない → Google Lens
まずは今すぐ、BlackboxをChromeに追加してください。明日の朝、技術動画を見る時のストレスが消え失せ、自分のタイピングの遅さにイライラしていた自分と決別できるはずです。
ツールへの投資(設定する数分の手間)を惜しむのは、「目的地を急いでいるのに、靴紐を結び直すのが面倒で転びながら走る」ようなものです。一旦立ち止まり、ツールを揃えなさい。結果的に、そのほうが遥か遠くまで行けるのだから。
【最後に編集長から一言】かつて私も、画面上のコードを1文字ずつ写してはエラーを出し、深夜のオフィスで発狂していました。あの頃にこれらのツールがあれば、どれだけマシな人生だったか……。あなたには、スマートに、最短距離で進化してほしい。心からそう願っています。
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