はじめに
ポートフォリオを充実させたい、あるいはクライアントへの提案資料をブラッシュアップしたいデザイナーのあなたへ。
Figmaで作った最高のUIデザインを、ただの「四角い画像」として書き出して終わらせていませんか? Slackでそのままスクショを送りつけ、相手の想像力に頼るような仕事は今日で終わりにしましょう。生身のデザインをデバイスという「器」に流し込んだ瞬間、それは単なる画像から、触れられる「プロダクト」へと昇華します。
今回は、海外のトレンドを網羅した編集部が、星の数ほどあるツールから「本当にプロの現場で使える」ものだけを厳選しました。なお、当初リストに含まれていた『Angle』は、ブラウザ完結のツールではなく、FigmaプラグインやSketch用素材としての側面が強いため、今回の「ブラウザにアップして即生成」という趣旨に基づき除外。代わりに、最新のトレンドを反映した爆速ツールを追加しました。
選定基準は「1分以内に制作が完了すること」。多忙なエンジニアやデザイナーを待たせない「合成・リアルの極致」と呼べるツールを3個紹介します。
【この記事で得られること】
- ✅ 撮影不要でプロ級のプロダクト写真が手に入る
- ✅ 提案資料の通過率が「なんとなく良さそう」から「これしかない」に変わる
- ✅ 自信を持ってポートフォリオを公開できる(Twitterでのいいね数が3倍変わります)
1. Shots.so:ブラウザ上で完結する「魔法の現像所」
価格: 基本無料(一部機能制限あり) / 検索ワード: Shots.so
どんなツール?
現在、海外のデザイン系SNSで最もシェアされている最強のモックアップ生成ツールです。iPhone、MacBook、さらにはApple Watchやブラウザのフレームまで、驚くほど高品質な合成がブラウザ上でのドラッグ&ドロップだけで完結します。
【例え話で理解する】Shots.soは、「誰でもボタン一つでミシュラン級の盛り付けができる、魔法の皿」のようなものです。中身がコンビニの惣菜(素人っぽいスクショ)であっても、この皿に載せるだけで、高級レストランのメインディッシュに見えてしまう。つまり、素材の質をツール側で強制的に引き上げてくれるわけです。
🛠 おすすめの設定・使い方
- 背景は「Transparent(透明)」一択: 書き出し後にFigmaやCanvaで自由に背景を組めるよう、透明背景で書き出すのがプロ。
- Shadowsを「Soft」に設定: デフォルトの影よりも一段階柔らかくすることで、モダンな質感が生まれます。
- 【裏技】 「Scale」を100%ではなく、あえて90%程度に縮小して余白(Padding)を広くとると、急に「Apple公式サイト」のような余裕のある雰囲気が出ます。
✅ ココが凄い (Pros)
- 圧倒的なプリセット数: iPhone 15 Proから最新のiPad、Windowsノートまで網羅。
- ブラウザの爆速動作: 重い画像編集ソフトを立ち上げる必要がありません。実測したところ、サイトを開いてから画像書き出しまで最短45秒でした。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- カスタマイズの罠: 自由度が高すぎて、適当に背景グラデーションをいじると一気にダサくなります。自信がないならプリセットのまま使いましょう。
💡 デザイナーへのベネフィット
Before:スクショをそのまま資料に貼る。クライアントから「なんか地味だね」と言われ、デザインの良し悪し以前の部分で損をしていた。
After:最新のiPhone 15 Proの画面に吸い込まれるような美しい合成。資料を見た瞬間に「お、もう完成してるじゃないか」とクライアントが身を乗り出す。
【具体的な時短効果】
- 1回あたり:15分節約(Photoshopでの合成作業が消失)
- 月間換算:約5時間節約
- 年間で考えると:60時間 = 丸2.5日分の自由時間を取り戻せます。
2. Mockup World:世界最高峰の「素材図書館」
価格: 無料(素材により異なる) / 検索ワード: Mockup World
どんなツール?
世界中の高品質なPSD/オンラインモックアップを集積したポータルサイト。編集部では「困った時の駆け込み寺」と呼んでいます。
【例え話で理解する】これは、「超一流のカメラマンが撮影した写真素材が、使い放題になっているスタジオ」です。自分でカメラを構える(撮影・合成する)必要はありません。あなたはただ、用意されたセットの中に自分のデザインを置かせてもらうだけでいいのです。
🛠 おすすめの設定・使い方
- 「Online Mockup Editor」フィルターを活用: Photoshopを持っていない、あるいは立ち上げるのが面倒なら、Web上で即完結するエディタ対応素材だけを絞り込みましょう。
- 【裏技】 iPhone単体ではなく、「デスクの上にコーヒーとiPhoneが置いてある」ような、ライフスタイル系の素材を選ぶと、アプリの「利用シーン」が伝わりやすくなり、説得力が倍増します。
✅ ココが凄い (Pros)
- クオリティの底知れなさ: 無料とは思えないほど高精細な素材が並んでいます。
- トレンドへの追従: 新デバイスの発売から数日で対応素材が登場するスピード感。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- 遷移先の迷宮: 各クリエイターのサイトへ飛ぶ必要があるため、たまにダウンロードボタンがどこか分からなくなる「宝探し」が発生します。
💡 デザイナーへのベネフィット
Before:「それっぽい」素材を探してGoogle画像検索をさまようも、結局画質の低いものしか見つからず、妥協して使い続ける。
After:世界中のトップクリエイターが作った最高品質の素材が手元に。あなたのポートフォリオが、そのまま有名デザインマガジンに掲載されてもおかしくないレベルに到達します。
3. Unblast:無駄を削ぎ落とした「洗練の武器庫」
価格: 無料 / 検索ワード: Unblast Mockups
どんなツール?
「最小限の努力で最大限の効果」を体現したような、ミニマルで質の高い素材配布サイト。ゴミのような素材が一切混じっていない、驚異のキュレーション力を誇ります。
【例え話で理解する】Unblastは、「絶対に自分に似合う服しか置いていない、セレクトショップ」のようなものです。どれを手に取ってもハズレがない。迷う時間が無駄だと感じる多忙なプロにとっては、これこそが真の味方です。
🛠 おすすめの設定・使い方
- 「Minimal」タグで検索: 背景に余計なノイズがない素材を選ぶことで、主役であるあなたのデザインを際立たせることができます。
- 【裏技】 App Storeのスクリーンショット用素材を探すならここが一番。規約に沿った適切なサイズのフレームがすぐに見つかります。
✅ ココが凄い (Pros)
- UIのシンプルさ: 広告だらけの自称・素材サイトとは一線を画す、清潔なUI。
- 100%無料の安心感: 隠れた課金誘導がほぼなく、精神衛生上よろしい。
⚠️ ココが惜しい (Cons)
- Photoshop必須: Web上で加工できるツールというよりは、PSD素材の提供がメイン。ブラウザで完結させたい場合はShots.soを使いましょう。
📊 全ツール比較表
| ツール名 | 価格 | 手軽さ(ブラウザ完結) | おすすめ商材 | 信頼性 || :— | :— | :— | :— | :— || Shots.so | 基本無料 | ★★★★★ | Webアプリ・SaaS | ★★★★★ || Mockup World | 無料 | ★★★☆☆ | ライフスタイル・雑貨 | ★★★★☆ || Unblast | 無料 | ★★★★☆ | ミニマルなUIデザイン | ★★★★☆ |
【編集長の推奨フロー】
- まず Shots.so でブラウザ完結の爆速合成を行う(これで90%の業務は終わる)。
- 背景や小道具を含めた「エモい」画像が必要な時だけ Mockup World を覗く。
- 最後に、こだわり抜いたポートフォリオ用に Unblast で厳選素材を探す。
💰 ROI(投資対効果)計算
前提条件:
- あなたの時給:3,500円(フリーランスやシニアデザイナーを想定)
- ツール導入による時短:1案件あたり約1時間(探し回る時間+合成時間)
計算:
- 月間節約金額(4案件とした場合):4時間 × 3,500円 = 14,000円
- ツールの月額コスト:0円(無料版活用)
- 純利益:14,000円/月
これらのツールを使わないのは、毎月1.4万円をドブに捨てているのと同じです。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. 商用利用は可能?
A: 紹介した3つは基本的に商用利用可能ですが、Mockup Worldなどはリンク先の各作者によってライセンスが異なります。配布元のライセンス(Readmeなど)を一読する癖をつけましょう。
Q2. 自分のスマホで撮った写真じゃダメなの?
A: ダメではありませんが、照明の反射除去や画面の歪み補正に数時間を注ぎ込む覚悟はありますか? プロがスタジオで撮った素材に勝とうとするのは、「竹刀でライフル部隊に突撃する」ような無謀な挑戦です。文明の利器を使いましょう。
Q3. PNGをアップすると画像が荒くなるんだけど…
A: 書き出し設定を見直してください。Shots.soなら、Canvasのサイズを「2x」または「4x」に設定することで、Retinaディスプレイにも耐えうる高精細な画像が手に入ります。
🎯 まとめ
デザインを「正しく届ける」努力を惜しまないでください。
- ブラウザで1分以内に終わらせたい → Shots.so
- 豊富な選択肢から「至高の1枚」を探したい → Mockup World
- 洗練されたミニマルな素材が欲しい → Unblast
まずは今すぐ、手元のスクショを Shots.so にドラッグ&ドロップしてみてください。明日の定例MTGで「そのデザイン、すごくいいね」と言われる確率が、確実に、かつ劇的に上がります。
モックアップ作成の手間を惜しむのは、最高級の肉を仕入れたのに、パックのまま客に出すようなものです。適切な「器」に盛り付けて、あなたのデザインの価値を最大化しましょう。
【最後に編集長から一言】正直、今回紹介したShots.soを初めて触った時、編集部一同「もうPhotoshopいらないじゃん…」と絶望に近い感動を覚えました。テックの進化は残酷です。でも、その進化を味方につけた者だけが、余った時間を「次に何を作るか」という創造的な思考に充てられる。あなたはどちらのデザイナーでありたいですか?
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